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お山生活

モノづくりを知る旭川の旅 その1

久しぶりに北海道旭川に降りたちました。
滞在時間23時間という、かなり弾丸ツアーではあったけれど、
得るものが大きな1日でした。
時間がないゆえに、体も頭もフル回転。
それこそが、弾丸の醍醐味かもしれません。

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旭川で市を挙げて行られる
ASAHIKAWA DESIGN WEEK も今年で2回目。
61回目の去年の開催で名称を変えて、
さらに内容も濃くなって開催されています。
私は、4年前の開催と合わせて2回目の訪問。

1990年から3年に一度開催される国際家具デザインコンペIFDAは、
来年に開催されます。
国際コンペが行われるほどの旭川は、実はすごいところなんです。
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それは、世界的にも類を見ない程、家具作りに適した場所なのだということ。

タモやナラなどの原材料がある森がすぐそばにあり、
加工できる工場、工房があり、職人さんと技術がある。
子どもの頃から触れ合い、技術が継承できる環境があり、
修理ができる加工場や販売できるメーカーがある。
そして、国際コンペまで開かれる環境があるのは、
世界的に家具で有名なイタリアですら、
狭い地域にここまでそろっていないそうです。


その先駆けとなって活動してきたのが、カンディハウス創業者の故長原實氏。
ドイツでの修行時代の経験を生かし、旭川を引っ張ってこられた方の
スピリットはこの場に書ききれないのですが、彼の先見の明が今の旭川を
支えていると言っても過言ではないように感じました。

今回も、(株)カンディハウスの新作発表とファクトリツアーに参加しながら
モノづくりの大切さ、継承の仕方、人を育てることの大切さを
再確認した気がします。
モノづくりを知る旭川の旅 その1_b0358168_11462933.jpg

新作TENのダイニングチェアは、私もオフィスで検討中。
なんといっても、フォルムが美しいイスは、ドイツ人の
ミヒャエル・シュナイダー氏のデザイン。
「TEN」は、軽さを象徴として、空を行く飛行機を連想したのだとか。
本社ショールームでは、
TEN=空=天空のコンセプトで、空間デザイナーの松村和典氏の
インスタレーションでした。

モノづくりを知る旭川の旅 その1_b0358168_11462915.jpg
TENのダイニングテーブルは、タモ、ウォールナットの天板
または、天板上面メラミン貼りの黒または白
オフィスには無垢材の天板かなと思いながらも、この黒の化粧板天板もかっこいいなと。
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こちらは、ショールームを見ながらパッと目に入ったイス。
日本の馬具メーカー、ソメスサドルが座面を手掛けたもの。
スプリンタラックス
座り心地はもちろん、この座面のステッチのかっこよさは、
写真では伝わりづらいかもしれません。
馬具が高いのと同じく、こちらもそれなりにいいお値段ですが、
こうしてソファの後ろに書斎スペースがあるって
ちょっと憧れます。
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次回こちらのお話をしようと思いますが、
旭川の東海大学芸術工学部建築科を卒業された
今まさに時の人。田根剛さんのスペシャルトークショーでも、
旭川の可能性について話されていました。

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 北海道東海大学旭川キャンパスが廃校となり、モノづくりやデザインを
学ぶ機会が途絶えてしまった旭川。
ひとつの大学が消えるということは、
教育や経済的な分野のみならず文化や暮らし情報や
人的財産面で計り知れない損失となることを
危惧した市民団体が、今、旭川に公立のものづくり大学を作ろうと
地道な活動が起きています。
「つくる人をつくる大学をつくるんだ」をテーマに活動しているんだそう。

この動きはとてもいいことだと思うし、
こんなに世界的に類を見ないほどの家具作りに適した地域なのだから、
技術だけでなくデザインをする人間も
是非、育てていってほしいと、田根さんは言ってましたね。
次回は、田根さんのすばらしいお話に触れてみたいと思います。





by youleechang | 2016-06-25 14:27 | いいもの

湘南の山側に暮らしながら、暮らしのあれこれを発信。
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